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サンタアニタパーク競馬場の芝2000mではブリーダーズカップのフィリー&メアターフが行われます。フィリーと言うのは4歳までの牝馬(メス馬)を指し、メアというのは5歳以上の牝馬でターフとは芝の事。つまり牝馬限定の芝レースという事になります。
日本のダート競馬の祭典JBC競走はこのBC(ブリーダーズカップ)を手本に創設されました。元々はジャパンブリーダーズカップという名称だったのにアメリカからケチをつけられて日本のJBCはジャパンブリーディングカップが正式名称です。
上記のコース図を見てもわかる通り、サンタアニタパーク競馬場の芝2000mは普段日本の競馬場ばかり見ている我々には少々驚くコース形状をしています。まず、スタートがいきなりコーナーから始まります。
そんな馬鹿な!アメリカなんて土地はいくらでもあるんだから、どうにでも出来ただろ!と言いたいですが、しかもそれだけじゃなくて、そのコーナーも本線トラックコースの合流のためダートコースを横切ります!
日本のダートコース(砂)と違ってアメリカのダートコースは土なので、日本の競馬場のイメージほど芝とダートでの違和感は少ないでしょうけどね。
コーナーから始まるので当然外枠を引いた馬はそれだけでかなり不利になります。あと最後の直線が短いですからコーナーでマクリ気味に上がっていける馬か、先行して粘れるタイプの馬じゃ無いと厳しいですね。
アメリカの競馬場は基本的に全て左回りです。そして1周距離は短めでコーナーもきつく、アップダウンは殆どありません。
日本人の多くはフランスの凱旋門賞を頂点に考えていそうですが、サラブレッドの生産数でいうと実はアメリカは世界1なんですよ。その中で頂点に君臨するのは本当にすごい事ですよね。
フィリー&メアターフの過去勝ち馬の所属国を見てみると、過去17年でアメリカ所属馬が9勝で、イギリス所属馬が5勝、この2ヶ国で全体の8割を占めています。
フィリー&メアターフでは日本の馬は過去に秋華賞馬のレッドディザイアがK.デザーモ騎乗で4着になっているので、日本馬でも手の届かないタイトルでは無いのでしょうが、ブリーダーズカップは競馬場が持ち回り制なのでレッドディザイアの時はチャーチルダウンズ競馬場で距離も2200mでした。
つまり、現在のところ日本馬は「サンタアニタパーク競馬場のBCフィリー&メアターフ」ではこれと言った実績を残せてはいません。
日本では11月ごろ牝馬の出走できる重賞としてはG1のエリザベス女王杯があります。距離も2200mですし、近年はジェンティルドンナのように牝馬トップクラスはあえて牡馬とのジャパンカップへ舵を切るケースもあり、牝馬でそこそこ強い馬であれば、わざわざこの時期にアメリカのブリーダーズカップに出走する意味は薄そうです。
エリザベス女王杯とブリーダーズカップ フィリー&メアターフの1着賞金もさほど大差ありません。だからこそ過去17年で挑戦した日本馬が2頭だけという結果なんでしょうけどね。
なので、2016年の今年はなぜヌーヴォレコルトが?という気持ちもあります。香港のG1にも遠征していたりして海外でのタイトルが欲しいのでしょうかね。
日本のG1ではオークス以外は取りこぼしまくってるだけに太鼓判を押せるほどの期待は出来ないのでは無いでしょうか。上手く先行してチャンスを作って欲しいですね。
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