ワイドと複勝を使い分ける考察

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本題に入る前の補足:ワイドと複勝の違いは、ワイドは2頭を選んでその2頭ともが3着以内に入れば的中となり、複勝は1頭選んでその1頭が3着以内に入れば的中となります。どちらも一緒に3着以内に入った「自分が買ってない馬」の人気の有無によって配当の金額が変動します。

その昔、競馬には単勝と複勝と枠連しかありませんでした。(もっと大昔は単勝だけですが)つまり、昔は3着に来る馬を見つけたとしても複勝以外に馬券の選択肢がなかったわけです。しかし、今は違います。ワイド・3連複・3連単と3着が馬券対象になるのが当たり前の時代です。

こうなると、昔は使えなかった3着馬券を利用した活用法が出てくるわけですね。例えばレッドディザイアがハナ差でブエナビスタの猛追を凌いだ2009年の秋華賞ですが、12番ブロードストリート(前走ローズステークス1着)にあなたが目をつけたとします。複勝オッズは以下の通り、

2009年秋華賞オッズ

複勝とワイドでそれぞれ補い合わせる馬券術

強い2頭がいるので、単勝や馬連・馬単では配当が安くなりそうで狙いづらい場合、ワイドと複勝を利用した面白い馬券術があります。まず、12番ブロードストリートの複勝を買います。次に3 -12のワイドを買います。

式別 組番 金額
複勝 12 10000円
ワイド 3-12 10000円

なぜこんな事をするのか?複勝はご存知の通り選んだ1頭が3着以内にくれば的中ですが、3着以内に入った他の2頭が人気馬だった場合、配当は少ないです。そして、ワイドは2頭が3着以内に入らねばならない為、複勝よりは配当が期待できますが、選んだ2頭の内1頭でも3着を外せば不的中です。

オッズを見ると、レッドディザイアやブエナビスタが飛べば複勝は5.3倍が最高です。

つまり、複勝と同時に人気馬とのワイドを組み合わせることによって、自分の選んだ馬以外の3着以内馬が人気馬の場合は複勝のオッズが少ない代わりにワイドが的中して、複勝オッズの少なさを補い、3着以内から人気馬が飛んでしまった場合、ワイドが外れる代わりに複勝のオッズが跳ね上がる事になります。

この秋華賞ではどういう結果になるでしょうか?

12番の複勝のみ20000円購入

馬券購入-20000円
的中払戻+40000円
差引損益+20000円

馬券が的中する確率は一番高いが、人気馬と一緒の入着であれば利が薄い

ワイドのみ20000円購入

馬券購入-20000円
的中払戻+74000円
差引損益+54000円

得られる金額の最大値は一番大きいが、外れる可能性も一番高い

複勝&ワイドを1万円ずつ均等買い

馬券購入-20000円
複勝払戻+20000円
ワイド払戻+37000円
差引損益+37000円

両者の中間、的中率と利益においてバランスを取る事ができる

ワイドのみに全額を賭けたケースが一番利益が大きいですが、それは一番外れるリスクも大きいのですから当たり前の話です。

複勝ワイドの二刀流じゃったら、実際のレースでは両的中で5万7千円の払い戻しになっとるけど、もし人気2頭が大負けしとったら複勝だけ的中でも最大5万3千円の払い戻しになっとるんよ。

人気馬が来ても来なくても、どっちにしても同じ程度の払い戻しを得られるようになっとるいう事。

特筆したいのは、複勝&ワイドの場合、ダントツ人気だった馬が3着以下に負けた場合であっても、人気通り3着以内に来た場合であっても、複勝とワイドがそれぞれ補い合っているため、複勝のみや、ワイドのみの馬券よりも的中率を維持したまま払戻の総額が上下しない、つまり、資金のマネージメントがやりやすいと言う事なんですよね。

今まで、ワイドを買って「なんだよ、複勝なら当たりだったのに」とか、「こういう結果になるんなら、あの馬とのワイドにしておけばよかった」とか、そういうケースってよくあると思います。(ハナっからワイドや複勝に興味がない人には当てはまりませんが!)

他の入着馬の人気によって大きく配当が違うのも楽しみの一つですが、どう転んでも大体同じ幅の範囲内で払い戻しが期待出来るように賭けておくのも、これはこれで重要な事だと思います。

ワイドと三連複の複合馬券術

そして、この応用技がワイドと三連複の複合馬券術です。12番ブロードストリートと5番レッドディザイアのワイドを買いたいとしますよね。しかし、ダントツ人気の3番ブエナビスタがいます。当然かなりの確率で上位に来る事が容易に想像できます。

式別組番オッズ
ワイド5-123.6 - 5.0
三連複3-5-126.4

ワイド5-12のオッズは3.6-5.0で、3-5-12の3連複のオッズは6.4倍です。

式別賭け金ブエナ払い戻し
ワイドのみ2万円来る7万2千円
ワイドのみ2万円来ないMAX 10万円
ワイド&三連複2万円来る10万円
ワイド&三連複2万円来ないMAX 5万円

ワイドだけを2万円買った場合、ブエナビスタと一緒に3着以内に来たら利益は5万2千円ですが、ワイドと三連複にそれぞれ1万円づつ賭けた場合、ブエナビスタが3着以内の場合はワイドと三連複の両方的中で8万円の利益、ブエナビスタが4着以下の場合はワイドのみ的中で最高3万円の利益になります。

ダントツ人気馬が絶対飛ぶと思うとんじゃったらワイドに絞って、ダントツ人気馬が来る確率が高いと思うとんなら複合馬券術がええよね。

ダントツ1番人気の馬が3着以内に来る確率は統計によると約7割前後、つまり、「ここはワイド一点で勝負!」と言う時に強い1番人気の馬の3連複を1点加える事により、得られる配当金を高めれる可能性もあると言う事です。

ワイド1点買いと三連複の2頭軸総流しの比較

ついでに競馬でワイド1点買いと、三連複の軸二頭・相手総流しでは、継続して買い続けた場合、回収率にどの程度の差が発生するのかを考察してみたいと思います。

ワイド一点例 1-2

三連複軸二頭流し例 1-2-残り全頭

たとえば上記のイメージ画像を見て頂ければわかるように、仮に12頭立ての場合ワイド1点と3連複の軸二頭10点買いは的中率はまったく同じになります。(何頭立てであっても三連複軸二頭で総流しをすればワイドと完全に的中率がイコールになります)

なので、同じ的中率なのであれば回収率がより高く出来る方を積極的に買った方が良いと言う事は誰にでもわかる事ですよね。

配当金は同じ式別の馬券を買った人の、ハズレ馬券のお金が払い戻しの源泉になっていますから、下のグラフを見てわかるとおり、ワイドはJRAの取り分が22.5%で、

ワイドの控除率22.5%

三連複では25%となっています。

三連複の控除率25%

馬券の控除率は競馬場や馬券式別によって違うので、一度こちらの馬券控除率一覧でパーセンテージを確認してみてください。

つまり、ワイドと三連複の軸二頭流しは的中率こそ同じものの、配当金への還元率が違っているので、理屈の上ではワイドの方が回収率が良くなるのが当然の結果だと考えられます。

では、実際のレースの結果からデータを取ってみて、ワイドと三連複軸二頭流しの回収率の差がどれほどあるのか見ていきましょうか。

2016年・中央競馬の全3454レースで単勝1番人気と単勝2番人気を軸として、その2頭のワイドと、その2頭を軸として総流しした場合の回収率の差を比べてみましょう。

買い方的中率回収率
三連複2頭軸総流し29.8%79.7%
ワイド1点買い29.8%70.8%

このように、実際には三連複の方が主催者の取り分が多いにも関わらず、1番人気と2番人気を軸にした買い方の場合はワイドの方が回収率が低い結果になっています。

理屈の上ではワイドの方が若干お得なはずですが、やはり本命党の票は当たりやすい馬券に向かうと見えて、それを逆手に取ってあえて三連複に賭けた方が有利になっているようですね。

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