競馬は雨で荒れるか検証してみた

最終更新日：2022/08/18

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競馬は雨が降ったら荒れるのか？実際のレースデータを使って検証してみた結果、結論から言うと、中央競馬のレースでは雨が降って荒れるという事はありません！

検証内容

まず、中央競馬の過去5年間の全ての芝のレースを対象に、さらに1番人気のオッズが1.9〜2.1倍のレースに限定して、そのレースで1番人気の成績がどうなっているかを比較しました。

JRA芝コース
天候	勝　率	連対率	複勝率
晴れ・曇	37.3%	58.2%	71.2%
雨・小雨	40.4%	65.4%	76.9%

好天の時と悪天候の時で、同じ程度のオッズ範囲に支持された馬たちに勝率・連対率・複勝率いずれも悪化が見られないって事は、1番人気馬はファンの期待通りの走りは見せているという事です。

ではダートコースではどうかというと…

JRAダートコース
天候	勝　率	連対率	複勝率
晴れ・曇	37.4%	58.7%	72.4%
雨・小雨	40.4%	65.7%	75.8%

ごらんのように芝であってもダートであっても、雨が降ったからといって単勝オッズ2倍の馬はその走りのパフォーマンスが低下することなく、むしろ向上しているのがわかります。

考えてみれば1番人気の馬というのは強いから1番人気に支持されているわけで、普通に考えれば1番人気よりも弱い馬の方が、雨という要因に強い影響を受けるであろう事は明白です。

これをオッズ範囲を変えて2.9〜3.1倍の1番人気で絞り込んでみましたが、それでも悪天候で成績が悪くなったりはしていません。

ただしこれは全体の平均での話であり、個々の馬を見てみると、雨が降ったがために負けた1番人気もいれば、雨が降ったから勝てたという馬がいるのは事実でしょうね。

では降雨の有無はレースに無関係かというとそれは違います。同じオッズ範囲が1.9〜2.1倍の1番人気の馬でも、馬場状態によってそのパフォーマンスは異なります。

芝では馬場が重馬場・不良馬場と悪化するに連れてオッズは同じなのに1番人気馬の競走成績は明らかに悪化しますし、逆にダートの場合は重馬場だと成績の悪化が見られましたが、かえって不良馬場になると成績が良くなる傾向にあります。

馬という生き物は雨粒が嫌いな事は確かで、ちょっと嫌いだけど我慢できる馬もいれば、死ぬほど嫌いな馬もいるわけですよ。

なので雨が降っているかどうかは個々の馬にとっては重要な場合がありますが、総括的な話をすれば降雨そのものよりも馬場がどれだけ水を吸っているか？の方が重要だと言えますね。

オッズ範囲を指定せずに、芝で単勝2番人気の馬の成績が天候によって変化があるかについてもデータで検証しましたが、2番人気は雨が降っていると勝率・連対率・複勝率、そして単勝の回収率の全てにおいて数値の低下が見られました。

芝・2番人気
天候	勝　率	連対率	複勝率
晴れ・曇	18.4%	36.3%	49.6%
雨・小雨	16.0%	34.4%	47.2%

反対に3番人気や4番人気では雨が降ると成績数値の上昇が見られました。つまり、雨が降ると1番人気はちゃんと来るのに、相手候補となる2番人気が（少し）来なくなる事が、雨が降ると荒れるというイメージにつながっていった可能性がありますね。

しかし、その考えを覆すようなデータもあって、1番人気が1着に来た時限定で2番人気の成績がどうなったか調べてみると、晴れ・曇の時は26.5%の確率で連対しているのに、雨の時には31.5%の確率で連対しています。

やはり数値のインパクトを考えても、先程も言ったように降雨そのものよりも、どれだけ馬場が水分を含んでいるかの方が大きな影響があるという事ですね。

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