ダート競馬の特徴

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ダート競馬の特徴、芝とダート(砂・土)の違いなどについて話したいと思います。競馬は芝のレースとダートのレースがあります。ダートは芝よりも管理が容易でコストがかからないメリットがあります。

だから日本ではダートのレースが断然多く、ダート競馬を攻略すれば競馬の大部分を攻略したと言えるわけですよ。

もくじ

ダートとは?芝とダートの違い

初心者の頃は「芝は芝生だとわかるけど、ダートって何?、芝と何か違うの?」と思う人も多いのですが、ダートコースとは砂のコースの事で、芝のコースよりも走破タイム(時計)が遅くなるのが一般的です。

ダートの馬場 芝の馬場

例えば2歳新馬戦で阪神競馬場の芝1200mの平均タイムは1分10秒7ですが、阪神競馬場のダート1200mなら1分13秒9となり、3秒以上ダートの方がタイムが遅くなっています。100mあたりに換算するとわずか0.2秒から0.3秒程度ですね。

詳細解説競馬 芝 ダート タイム差 同じ距離で何秒違うのか?

芝は良馬場だとタイムが早くなり、ダートは不良や重馬場の場合にタイムが早くなります。(足抜き又は脚抜きが良い馬場などと表現する)また、芝は瞬発力・ダートは力が必要となり、一見同じように馬が走っているように見えて、まったく別モノだと言えます。

馬場状態とタイムの変化
コース良馬場重・不良
速くなる遅くなる
ダート遅くなる速くなる

ダート競馬は荒れるのか堅いのか

私が経験上ダート競馬を初心者におすすめするのには理由があって、実は芝の競馬と比べてダートの競馬の方が荒れづらいという特徴があるからです。

以下の表はJRAの1番人気馬の成績を、芝とダートでそれぞれ比較したものですが、勝率は殆ど誤差レベルの違いでも複勝率となると5%ほどの差が見受けられます。

1番人気成績 芝ダート比較
1番人気勝率連対率複勝率
33.1%50.7%62.5%
ダート32.8%52.8%67.7%

他にも例えばJRAの3連単最高配当のトップ10の内、実に7割が芝のレースでの記録になっています。それだけダートでは高配当が出現していないという事です。

ダート競馬があまり荒れない理由は2つあります。1つは中央競馬では芝のレースでは最高18頭立てですが、ダートのレースでは最高16頭立てなので、3連単の組み合わせの上限も芝なら4896通りですが、ダートなら3360通りまで減ります。

もう1つの理由はダート競馬は瞬発力よりもパワーとスタミナが問われるため、差し馬・追い込み馬が直線だけで一気に逃げ馬・先行馬を差し切ってしまうというパターンが少ないからです。

パワーのあるタイプが勝ちやすいので、全体的な傾向としては、ダートでは馬体重の重たいいわゆる「馬格のある馬」が有利になりやすいですね。

上がり3Fのタイムなんかを見ても、芝だと34秒台ぐらいでも普通で、33秒台なんてのも珍しくありません。これがダートだと同じクラスでも36秒から37秒台ぐらいになるのでそれだけ瞬間的なスピードが違う事がわかります。

ダートと芝でのタイム(時計)の違いなどについては、競馬 芝 ダート タイム差 同じ距離で何秒違うのか?でも詳しく触れているので、興味があったら読んでみてください。

ダートは馬場傾向が読みやすい

ダートコースは固い路盤の上にクッション砂を敷き詰めていて、(この厚みを砂厚と呼ぶ)この砂厚が厚ければ厚いほどスピードが出づらくパワーが必要になるため、騎手は砂の深い箇所を避けるように馬を走らせます。

砂厚の深いところを避けている写真

例えば高知競馬場では安全確保と枠の内外の有利不利軽減のためインコースの砂が深いので、上記の写真のようにわざと内側からスペースを空けて走らせます。

中央競馬など他の砂厚が均一になっている競馬場と比べてみると一目瞭然です。中央競馬でも地方競馬でも砂厚は大体同じで、関東と関西でも差はありません。

砂厚が浅いのでインを走っている写真

基本的によほどの風雨が無い限り、どこの競馬場でも全開催日を通じて砂厚は芝の傷み具合と比べてあまり変動しません。

芝の傷み具合によってコースの内外で有利不利が変動しやすい芝コースよりも、開幕週から最終日まで、大体いつも同じコンディションをキープできるダートコースの方が予想が組み立てやすいわけです。

競馬初心者が芝の路面を把握して予想するのはハードルが高いです。それに、芝の競馬は一瞬の瞬発力(スピード)だけで勝負が決まるケースもあり、後方ポジションの馬が最後一気に差し切ったりする場面も少なくありません。

ダート競馬の場合は芝と比べて先行馬が粘りやすく、差し馬が届きにくいという特徴があるので、予想がそれだけ容易になります。

ダートコースはどこの競馬場でも大体小回りで直線が短いので、どうしてもダートコースは芝コースに比べて、ゴール前の直線で逃げ馬・先行馬が粘りやすいのです。

芝の場合、最も直線の短い函館競馬場では262m、最も直線の長い新潟では659mと、その差は400m近くにもなります。当然、新潟で好走した馬が函館で凡走、またはその逆と言うケースも充分考えられます。

しかし、直線距離に大差のないダートコースの場合、騎手が前回別の競馬場での好走パターンと同じようなイメージで乗ってちゃんと結果を出せる可能性が高くなります。

例えば、関西馬がよく走るコースと言えば、小倉・阪神・京都・中京の4場で、その4場の場合、芝コースの最短直線距離と最長直線距離の差は180mにもなりますが、ダートコースの場合は最高60mの差にしかなりません。

その為、この4場どこで走っても騎手は同じようなレース運びをイメージして乗ることが可能になり、馬券を買う側としても走る競馬場が異なっても同じイメージを持ったまま馬券検討が可能になるのです。

ただ、ダートコースと言えども東京コースは501mの直線となり他と大きく違うため馬券検討には注意が必要。(中京コースも直線は長いですね)

コースによる特徴や傾向は競馬場特徴と傾向で、日本のほぼ全ての競馬場について書いているので、良かったら参考にしてみてください。

ダートの血統傾向

ダート競馬に照準を絞る事で得られるメリットとしては、血統予想がシンプルという事。

ダートで活躍した馬と言えばクロフネ・アグネスデジタル・ウイングアロー・ヴァーミリアン・トーシンブリザードなど数々の名馬がいますが、種牡馬として「活躍する仔を輩出している」馬は結構偏ってるんですよね。

ダート競馬では、短距離だとサウスヴィグラス産駒が強いですし、他にもゴールドアリュール産駒(現役時代ダートG1を4勝)とかエンパイアメーカーや シニスターミニスターなどの米国産種牡馬の産駒が強いです。

あと地方競馬だとスウェプトオーヴァーボード産駒あたりも活躍してますね。

芝のレースだとサンデーサイレンスの子孫が日本の競馬場ではよく走るのですが、出走馬の殆どがサンデーサイレンスの子孫である場合も多く、血統を馬券に反映するのがちょっと難しいというところもあるんですよ。

でもダートでは言い方は悪いですが「芝血統だけど芝で結果出なかったハズレ」の馬と、生粋のダート馬が一緒に走るというケースも多く、意外と血統の知識があればダート競馬の攻略は結構簡単なんですよね。

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